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2月 響きあう・いっしょに

2月の主題  響きあう:3歳以上児  いっしょに:3歳未満児

2月の聖句  光の子として歩みなさい。

        エフェソ信徒への手紙5章8節

2月の讃美歌 3歳以上児:「やさしいめが」、3歳未満児:「あんなちいさなつぼみのなかに」


響きあう・いっしょに

 

 すっかり葉を落とした木々の枝々が両手をぐうーんと伸ばして青空を掴もうとしているかのようなたたずまいや重なり合ったレースのような枝々の隙間から覗く雪を被った山々や青空は冬ならではの格別な景色です。それでも近づいてよく見ると木の枝々の伸びた先には、しっかりと固い殻に守られた春の木の芽が見え隠れしていました。「寒い、寒い」と身体を縮めている大人を尻目に、子ども達は園庭で喜々として遊びに興じているその姿から、遊びが楽しくて仕方ない、友達といることが嬉しくて仕方ないと叫んでいるようにさえ感じます。遊びを通して、生活を通して、環境を通して、ある日は衝突や意見の違いを乗り越え、ある日は涙を流し、ある日は笑い合う日々を繰り返し積み重ね、心を揺り動かしたり試行錯誤したりする経験の毎日が、共に生きるための伝え合い、学びあい、支え合う一人ひとりの個の力を育み、同時にクラスの一人ひとりが自らにとってかけがえの無い友達として受容することに繋がったのでしょう。神様が一人ひとりを愛して下っていることや、ずっとどんな時にも共に歩んでくださっていること、又自分と同じように友達にも神様から素敵な賜物が与えられていることに感謝し、共に「響きあう」生活を過ごしていく保育を重ねて行きたいと思います。未満児だって、寒くてもほっぺを赤くしながら元気に園庭の遊具で遊んだり、走り回ったり、お散歩にも出かけています。遊びも一人遊びから平行遊びに、時にはお友達を誘い合う姿も見られています。お友達がすることは、僕も私もと群がります。やりたい想いを大切にしながら、共に「いっしょに」遊びを楽しんでいきたいと思います。

 

ハレルヤ通信 2月号

 

新しい年の幕開けの声がしたかと思えば「あっ」いう間の1ケ月が早過ぎてしまいました。これは私の年齢のせいだけでもなさそうです。社会が、時代が、世の中がとにかく様々な変化が早い世相になってきていることも事実のようです。2月の声と共に立春。それでも季節は寒さの坩堝の真只中、一番の我慢のしどころにあるのでしょう。通常なら見られる霜柱も全く見られず、園庭に水をまいてはこれ以上の乾燥をしのいではいますが、ちょっぴり雨が恋しい気持ちでいるのは私だけでは無いでしょう。それでも自然はすごいです。陽だまりのあちこちでは蝋梅がその香をそこはかとなく主張し、早咲きの白梅も負けじと春の近いことをアピールしています。共愛学園こども園も1年の保育の締めくくりの時まとめの季節に入りました。一人ひとりの成長や、神様から貴方だけにとプレゼントされている賜物を子ども達や保護者の皆様と喜び合う時として共有していきたいと思います。

 

 2017年3月31日告示、2018年4月1日実施で幼保連携型認定こども園教育・保育要領(内閣府・文部科学省・厚生労働省告示)が、国として作成した最初の幼稚園・保育園・幼保連携型認定こども園における幼児教育の手引きとして、内容についても一層の適合性を図ったものとして改訂されました。何よりも大きいことは、幼児教育が義務教育の基礎となる人格形成を培う場として位置づけられたことです。幼児教育の現場で培われた資質能力(幼児教育=人格の基礎)の土台の上に、義務教育(社会に向けた人間の基礎を学んでいく学習)が繋がる1本の流れができたことになります。幼児教育の教育は遊び、生活を通しての学びは従来どおり=環境の中に教育的価値を含ませながら、幼児自ら興味や関心を持って取り組み、試行錯誤を経て、環境へのふさわしい関わりを身につけていくことを意図した教育に変わりはありません。環境を通した教育において育みたい資質・能力の明確化や5歳児までに育って欲しい姿を描きながら、「共に愛し共に生きる」共愛学園の教育の柱を大切に育み、他者と共に歩む子どもとして成長するよう努力していきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。         

                             園長 白石由紀子