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7月「主はわたしたちを造られた。」

「主はわたしたちを造られた。」

 詩編 100:3

 


 私たち一人一人の存在(いのち)は、神様が与えられたものという聖書の考えは、今こそ、世界中の人々の心の中で大きな勇気を奮い立たせているように感じます。

 5月の最後から6月中旬にかけて、世界的パンデミックのさ中、アメリカで黒人男性が警察官に殺害された事件が、世界中の人々の心を揺り動かしています。2週間経った今もさらに多くの人々が、世界中で声を上げています。この文章が皆さんのところに届く頃にも、まだ続いている可能性も感じるくらいの大きなうねりになろうとしています。Black lives Matter! というスローガンは、まさに「主はわたしたちを造られた」という聖書の言葉から発する叫びでもあります。

 同時に、アメリカ以外の世界各地でこの運動への高まりがみられるということは、形を変えて、世界のいたるところで、いのちが大切にされていない人々が存在し、彼らに共感する形で、多くの人々が立ち上がろうとしているのだと思います。

 

こどもたちの世界でも、実はこれは他所の出来事ではなく、日常的なことだと思います。「いじめ」はこどもたちが成長していく中で、かならず様々な壁として襲ってきます。それに立ち向かう心は、「自分もそしてお友達も、神様に愛される大切な存在」ということを、心の礎として持ち合わせているかどうかで、大きく変わるように感じます。そんな礎を、共愛学園こども園が一人一人の心の土台として築いていけることを願っています。            

 

 こども園宗教主任 荒谷 出