今月の聖句 10月
「あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」
ルカによる福音書10章20節
「今日の礼拝、エンジョイできましたか?」。私が神学校を出て伝道師の時のことです。
アメリカ人の宣教師にくっついて、アメリカのいくつかの教会を訪ねる機会がありました。
それぞれの教会の礼拝に出席して、礼拝後のコーヒータイムに必ず何人かの方々に声を掛けられた言葉です。
「礼拝とは、エンジョイするものなんだ!」日本の教会の厳粛な礼拝しか知らなかった当時の私にとって、驚きの質問でした。
その後の人生においても、この「エンジョイ」という言葉は、私の生き方の大切なキーワードになりました。
さて、イエスさまは72人の弟子たちが伝道に派遣され、イエスの名によって祈ってみたら病を癒すことができた。そのような体験をして、意気揚々と喜んで帰ってきた弟子たちに「喜んではならない。むしろ‥」と言われました。弟子たちは、伝道から帰って来て、成功した、うまくいったと言って喜んだのです。私たちもまた、日常生活の中で、計画したことが思い通りになった時、とても喜びます。イエスさまも当然一緒に喜んでくれるものと思っていたのに、イエスさまの反応は意外なものでした。
ところで、「喜び」には大きく2種類の意味があります。一つは感覚的な喜びです。
思い通りうまくいった時の喜びです。うまくいかなかった時は悲しみや失望に変わるものです。もう一つは、根源的な喜びです。私たちの生活の中でいろいろな苦しみや悲しい出来事が起こりますが、その中にあっても喜ぶことができる、そのような喜びです。イエスさまは、私たちが目の前の効果や評価に一喜一憂するのではなく、「すでに、あなた方一人ひとりがわたしに覚えられていることを喜びなさい」とおっしゃっているのです。
共愛学園こども園の子どもたちも一人ひとりが、どんな状況にあっても、イエスさまが覚えてくださっていて、愛してくださっていることに気づかされて、これからの人生をお友だちと一緒にエンジョイして生きていって欲しい、と切に願っています。 園長 押川幸男
教会礼拝後のコーヒータイム
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