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1月「子よ、元気を出しなさい」

今月の聖句 1月

 「子よ、元気を出しなさい」

マタイによる福音書9章2節

 

 


 新年、明けましておめでとうございます。

新しい一年の期待と共に様々な不安を抱きながら迎えた初めの月に、私たちに最も相応しい聖書のみ言葉が与えられています。

  「子よ!」。イエスさまは、自分で歩くことも起きることもできない、この人に、「あなたも神さまに愛されている子どもです!」と呼びかけられたのです。さらに続けて「元気を出しなさい」と語りかけられました。イエスさまは、この人を連れてきた人々の信仰を見て、「あなたは、ひとりで生きているのではない。あなたのことを大切に思い、このようにわたしのもとに連れてきてくれる人々がいるではないか」と教えてくださっているのです。「自分ではもはや起き上がることも、何もできない。そのような時にも、自分を助けてくれる仲間がいてくれる。自分のことを心配してくれる仲間がいる。そのことに気づいて、元気よく、歩み出しなさい。」                              

以前、教会付属の幼稚園に園長として関わっていた時のことです。転勤で年中組に入園してきたK君。クラスの朝礼拝の中で、お休みのお友だちのことを覚えて、一人ひとり名前を挙げてお祈りすることに、興味を持ったようです。入園以来一度も休んだことのないK君。ある日の朝、母親に「今日は、僕休むからね。」と言い出したそうです。母親が「どうしたの。園で何かあった?」と尋ねても、「とにかく今日は休むんだ!」ということで、その日は体調不良ということで休ませたそうです。次の日、K君は喜んで登園してきました。そして、自分のクラスに入るなり、友だちみんなに「ねえ、昨日僕休んだけど、ちゃんと僕のためにお祈りしてくれた?」と尋ねていました。「うん、みんな、K君のためにお祈りしたよ!」との返事に満足気なK君の姿がそこにありました。K君がキリスト教保育の幼稚園に入園して一番驚かされたのは、自分が友だちのために祈る前にすでに自分は祈られている。自分が友だちを受け入れる前に、すでにあるがままの自分が受け入れられている。すなわち、自分が友だちに祈られ、受け入れられていることだったようです。

共愛学園こども園の子どもたちも、K君のように「自分が友だちを受け入れる前に、すでにあるがままの自分が受け入れられている。」そのような仲間たちと素敵なこども園生活を過ごして欲しいと切に願っています。                         

 

園 長 押川幸男

 

 


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