今月の聖句 3月
「強く、雄々しくあれ」
ヨシュア記1章5~6節
私がかつて高校生だった頃の話です。私を含めてほとんどが地元の中学校を卒業した者が入学するのですが、私のクラスに一人だけ東京からの転校生が入ってきました。垢抜けした顔で話し言葉も東京弁いわゆる標準語と呼ばれるものでした。名前が与志也(よしや)といい、珍しい名前でした。後でわかったことですが、父親が聖書の登場人物から名付けたとのこと。モーセの後継者ヨシュアのように日本のリーダーとして生きて欲しいとの思いがあったのかもしれません。これも後でわかったことですが、彼の父は東京大学の助教授だったようで、私の住む地方の大学の教授として赴任し、それに伴って彼も転校して来たようです。彼は山登りが大好きで日曜日ごとに近くの山を登っていて、さらにはクラスの男女全員に声をかけて山岳部を立ち上げました。私も部員の一人として初めて近くの山に登る体験をしました。(私にとってこれが最初で最後の山登りとなりました。)彼は成績も優秀で京都大学に進学しました。先日の高校の同窓会では、今も高校時代の男女数人で登山を楽しんでいるようです。
神さまは、ヨシュアに「強く、雄々しくあれ」と励ましを与えるだけでなく、その根拠として、
「わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる」と約束してくださっています。
「あなたと共にいる」。この約束の言葉が目に見える形となったのが、わたしたちのために与えられた御子イエスの誕生の出来事です。「わたしはあなたと共にいる」私たち一人ひとりに与えられた約束となったのです。
今先行きの見えない不確実不安定な時代(VUCAの時代)ですが、そのような時代だからこそ、神さまがあなたと共にいるという約束は、私たち一人ひとりに生きる希望を与えているのではないでしょうか。
共愛学園こども園の子どもたちもこれから先行きの見えないVUCAの時代を生き抜いていかなければなりません。ヨシュアのように「強く、雄々しくあれ」と励ましてくださる神さまは、子どもたち一人ひとりと共にいてくださり、祝福を与え、健やかな育ちを約束してくださっています。
次世代を生きる子どもたちが聖書のみ言葉に信頼し、励まされながら、神さまの愛と祝福を注がれて、これからも健やかに心身共に成長して欲しいと、切に願っています。
園長 押川幸男
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