今月の聖句 11月
「地はお造りになったものに満ちている。」
詩編104篇24節
今月の聖書のみ言葉である詩篇104編は、神さまの創造の働きをたたえる詩です。
神さまが造られたこの世界のしくみの巧みさ、不思議さ、美しさを、いきいきと描いています。
神さまの豊かさのゆえに、地は良いもので満ち足りています。「地はあなたの造られたものに満ちています」。特に、神さまの豊かさは自然界の中に現わされています。そこには命の循環が見られます。すべてが有機的なつながりをもって存在し、なに一つ無駄なものはないのです。けれども、今の私たちの世界は、地球温暖化、越境汚染によって、気の遠くなるような時間をかけて造られてきた自然の豊かな生態系が崩されようとしています。私たち人間の作りだすものは、どんなに良いように見えたとしても、やがて必ず歪みが生じてきます。
「あなたがたの周りにある自然を見れば、神さまの働きがわかるではないか。私たちを生かしてくださる神さまを信頼して歩みなさい」とイエスは言われました。
「空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だがあなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか・・・野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった」(マタイによる福音書6章26-29節)
神さまが造られたこの世界には、人間を含めた多くの命にあふれています。その命をはぐくむものとして、この詩は「水」に注目します。神さまは、世界に「水」をめぐらせて命を育て、この世界を保っておられるのです。神さまは、洪水などのように恐ろしい力をも秘めた水を巧みにコントロールして恵みとして用い、たくさんの命をはぐくみ、鳥や獣を養ってくださいます。
共愛学園こども園の子どもたちもあちこちに旅行したり、川遊びをしたりして、さまざまな「水」に出会うことでしょう。自然のなかに流れる「水」の存在と、そのような恵みを与えてくださる神さまの働きに気づいて、豊かな人生を歩んで欲しいと願っています。
(園長 押川幸男)
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