今月の聖句 8月
「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」
マタイによる福音書 7章2節
宗教主任 荒谷先生のご紹介
初めましての方が多いと思います。7月からこども園の宗教主任のお役を賜りました荒谷出(あらたに いずる)と申します。押川園長先生が来られる前までは、2002年から共愛学園幼稚園、続いてこども園の宗教主任をしていました。同時に共愛学園中学高等学校の宗教主任でもありました。「宗教主任」とはこども達は当然ですが、保護者の方々にとってもなじみのない役割かと思います。簡単に言えばこども園の「牧師」のことです。入園式、卒園式、クリスマスなどの礼拝でお手伝いさせていただくことになります。
特別な礼拝や宗教行事に顔を出しますが、同時に共愛学園はキリスト教教育(保育)をその教育理念として掲げていますので、その意義やあり方について先生方やご家庭の方々にご理解いただけるように、園だよりや職員会議などでお話させていただくのも役割の一つです。どうぞよろしくお願いいたします。
8月の聖句は、一部のクリスチャンの方々からは「聖書の黄金律」としてよく知られている箇所です。マタイによる福音書の中で、イエス・キリストが丘の上から人々に語られた一連の教えの中に出てくる言葉です。「求めなさい。そうすれば与えられる・・・」という有名な言葉の結びの部分です。問題は「求めなさい」という教えが、私たちに「何を」求めるようにイエスが語られているのかということです。同じように「人にしてもらいたいと思うこと」とはつまるところ「何」なのでしょうか。この問いは、いろんな昔話や寓話で出てくる「あなたの願い事を一つだけ何でもかなえてあげよう」という天使や神や魔法使いなどからのささやきに対する主人公の葛藤に通じます。
多くの場合私たちはいったい何を一番求めているのかという問いかけにとんちんかんな判断をしてしまうものですよね。お金であったり名声であったり、人より秀でた才能であったり・・・・。
しかし究極的には私たちは、自分を自分として受け入れられること、大切にされることを求め、それを感じることができた時、初めて心に安らぎを覚えるのだと思います。ですから、「あなたも出会うすべての人々を大切にしなさい」ということだと思うのです。
こども園で過ごす子どもたちが、それぞれの心の奥底で大切にされていると感じ、その喜びを糧に、お友達や家族を大切にする心を育てていってくれることを願っています。
こども園宗教主任:荒谷 出
まだコメントはありません。