今月の聖句 1月
「うけるよりは あたえるほうが さいわいである。」
使徒言行録 20章 35節
キリスト・イエスが復活してその後、キリスト教の教会ができました。その様子を伝えているのが使徒言行録です。イースターの季節の後、教会の暦ではペンテコステという聖霊が人々に降り注ぎ教会が始まった出来事が伝えられています。そこに一番最初の教会に集っていた人々の暮らしの様子が伝えられています。
(使徒言行録2:43~47)
そこには、当時の特権階級の人々、奴隷の身分だった人々、女性も高齢者もありとあらゆる人々が分け隔てなく教会の群れに加わっていたのですが、人々は「皆一つになって、すべての物を共有にし、財産や持ち物を売り、おのおのの必要に応じてそれを分け合った」と伝えられています。
受けるよりも、与えることによって、人生に喜びが与えられることを人々は知り、そうした集団であったからこそ、最初の数世紀にわたる様々な迫害にもかかわらず、キリスト教は世界に広がっていったのだろうと思われます。
ある聖書学者の先生は、それに加えて、「すべてのもの」を「穢れをも含めてすべてのものを」と訳されています。「穢れ」とは、私たちのだれもが持つ弱さ、苦悩、悲しみのことも示しています。分かち合うことは、誰もが力や富、能力などを提供することだけではなく、
かならずすべての人にある弱さ、傷つきやすさをもその人としてありのままに受け入れ、そして共に価値ある存在として認め合う関係について教えてくれます。
与えることの喜び、弱さをもそのままに受け入れられること、そして受け入れることの喜びを一番初期の教会の人々が伝えているのです。
こども園で過ごす子どもたちが、その心を失うことなく成長してくれることを願いつつ、新しい年も神様の恵み溢れる年となりますようお祈りしています。
こども園宗教主任 荒谷 出
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