今月の聖句 7月
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」
テサロニケ(Ⅰ) 5:16~18
教会の暦には3つの重要な記念日があります。二つはどなたでもご存知のクリスマスとイースターの礼拝です。クリスマスは降誕日といってキリストがこの世界に来たことを誕生の出来事を通して祝う聖日です。イースターは復活日といい、イエスがこの世界で人々と共に生き、すべての人々の重荷を負って十字架に貼り付けにされ、その後その死を乗り越えて復活されたことを祝う聖日です。
そして3つ目のキリスト教にとってクリスマス、イースターと並んで重要な聖日はペンテコステです。これは聖霊降臨日と呼ばれ今年は6月8日の礼拝でした。ルカによる福音書の記者はその様子を、炎のような聖霊が弟子たちの上に降り注ぎ、そこから彼らがその力に満たされて世界に福音の知らせを宣べ伝えた出来事として伝えています。つまりキリスト教の始まりを記念する礼拝です。
3つの記念すべき出来事はその意義において深く関係があります。この世界や私たちの人生に創造の神様が深くかかわりをもっていることを教えるクリスマスと、その神様が自ら私たちの苦悩や痛み、不完全さを共に生き、その弱さを全うする形で十字架の苦しみを担われ、そしてそれでもそこに希望の源である真理が隠されていることを伝えるイースター、
そしてそのことに心の一番深いところで気づかされた人々が、「良い知らせ」としてそれを語り始めた出来事を覚えるペンテコステは聖書全体を通してイエスがもたらされた知らせに突き動かされた出来事だと言えます。この気づきとは、今月の聖句ともつながっています。「どんな時でも喜びなさい、感謝しなさい」というテサロニケで迫害や迷い、混乱に悩む人々に向けて、使徒パウロが、絶望しかないような人生の苦しみの中にあっても、神様は共に苦しまれ、そしてそれを乗り越える力、希望を与えてくださるという真理を伝えている言葉でもあるのです。
どんな時でも、神様が共におられ、そしてあなたを大切に思い、一緒に苦しみ、励ましてくださるという聖書全体を通して伝えられるメッセージが、こども園で生活するこどもたち一人一人の心に大切な礎として備えられることを願っています。
こども園宗教主任 荒谷 出

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