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9月「主は羊飼い。わたしには何も欠けることがない。」

今月の聖句 9月

主は羊飼い。わたしには何も欠けることがない。

詩編 23:1



旧約聖書の祈り集「詩編」におさめられたこの祈りは、おそらく、キリスト教、ユダヤ教を通じて世界で最も愛されている祈りです。様々な苦難と迷いの中でイスラエルの人々はこの祈りを読み、慰めを得てきました。「主はわたしを青草の原に休ませ、憩いの水のほとりに伴い、魂を生き返らせてくださる。」と続き、たとえどんな災いの中にあっても神様は私と共におられ、そして勇気づけてくださる方なのだという言葉で祈られます。

イスラエルの人々だけでなく、突然の悲しみや、病への恐れ、大切な人を失った絶望を人々は経験するたびに、この祈りは繰り返し読まれ、そして人々の心に平安を与え続けてきました。教会では葬儀の際に一番よく読まれるのがこの詩編23扁です。家族や大切な人を失った人々に最も響く祈りだからなのでしょう。その根底には「主はわたしの羊飼い」という言葉があります。遊牧の民であったイスラエル民族にとって、様々な外的から羊をいつも見守っている羊飼いのイメージから、神様は自分たちをどんな時にも見捨てず、守ってくださるのだという確信が語られているのです。

認められている、守られている、そして確かに愛されているという思いは、どんな困難を経験しても最終的にそれを乗り越えるための勇気の源であると思います。

子どもたちも園での生活を通して、自分が大切にされている、愛されているということを心の一番深いところに刻み込んで成長していってくれることを願います。そんな子どもたちの心の礎を、こども園での生活を通じて、ご家庭の皆さんも共に実現していけることをお祈りします。

暑い暑い日々が続きますが、どうぞ皆様の心と体の健康が支えられますように。

 

荒谷 出(こども園宗教主任)

 


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