今月の聖句 7月
「探しなさい。そうすれば、見つかる」
マタイによる福音書 7章7節
この箇所は、「求めなさい。そうすれば与えられる」という有名な言葉に続く一節です。ここは誤解されやすく、「キリスト教は願えば何でも与えられるという、都合の良い宗教だ」と批判されることもあります。
しかし聖書を深く読むと、別の意味が見えてきます。私たちは命を与えられ、喜びと感謝をもって生きようとしますが、現実には様々な困難や受け入れがたい苦難に直面します。そうした厳しい現実の中でも、「求め、探せば、必ず答え(希望)は与えられる」と、私たちを励ます言葉なのです。
今、世界は大きな危機に瀕しています。これまで数世紀にわたり人間社会が築いてきた、人間の尊厳や自由を重んじる価値観が否定されつつあるからです。経済や政治の力によって一人ひとりの命を尊重する民主主義を目指してきた社会が、
今や「少数の力による支配」に脅かされています。命が軽んじられる価値観が、再び世界を覆う巨大なうねりとなっているかのようです。このような現実の中で、私たちに何ができるでしょうか。
無力感に支配されることなく、自分たちの身近なところから平和を作り出していくこと。それ以外に道はないのだと思います。「求め続けなさい。その思いは必ず、私たちが生きる力と希望になる」と、聖書は教えているのではないでしょうか。
身近に作り出す小さな平和とは、子どもたちを大切に育むことです。愛されて育った子どもたちは、同じように愛をもって他者と接する心を育んでいきます。
破滅へと突き進むかのような世界にあっても、自分の立ち位置から平和を諦めずに紡ぎ続ける心が育つことを、心より願っています。
こども園宗教主任 荒谷 出

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